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冬のニューヨークへ

 昨年の秋、初めて憧れのニューヨークを旅しました。たくさんの方からお話に聞いていた通り、やっぱり刺激的な街ですね!
 それからわずか3ヶ月後、私は再びその地に立っていました。「冬のニューヨークは極寒だ」、そう聞いていたため、ユニクロのダウンコート、ヒートテックシャツ、タイツを大人買いして、大量のホカロンも抱えていざ空港へ!
 前回のニューヨーク便の機内は幸運にもガラガラで、三つのシートを独占して横になることが出来ました。しかし、今回はたくさんのお客さんで、お隣は外国人のご夫婦でした。声をかけてみようかとも思ったのですが、なかなか勇気が出ないでいました。
 11am出発のため、離陸後すぐに食事が出てきました。空腹だったこともあり、ビールと共に完食して眠りにつきました。しばらくして目を覚ますと、隣の奥様が映画を観られていました。私が、自分のシートの読書灯を点灯してガイドブックを読みはじめると、いきなり隣から手が伸びてきました。その途端、私の前の画面にタッチして読書灯を消したのです。映画を観るのに邪魔だったのかも知れませんが、いきなりだったのでとてもショックでした。
 後に友人にこのことを話すと、「黙ってちゃダメだよ、文句を言うべき」、「キャビンアテンダントに言えばいいんだよ」、とは言われましたが、ただただビックリしてしまっていて…。
 しばらくジッとしていましたが、とても居心地が悪くなって、ギャレーに行ってみました。そこで、福岡名物の福太郎の「めせんべい」を発見! これを食べて少し気分を落ち着かせ、また眠りにつきました。気がつくと夕食の時間、いつも食後のハーゲンダッツのアイスを楽しみにしているんです!でも、カチカチでなかなか溶けてくれないのが難点ですよね。

食べて眠っただけの空の旅になってしまいましたが、無事にJFK空港に到着。前回同様にイミグレーションの長い列に並び、やっとのことでニューヨークの寒空の下へ。
 しかし、「あれ、そんなに寒くない?」、「これはユニクロのダウンコートのお陰なのか?」、こんな状態だったため、私は後に起こる事件にことは全く想像出来ませんでした。
 メトロを乗り継いで、前回もお世話になった宿泊先へ。お部屋の中はセントラルヒーターお陰で半袖でもいいくらいの快適さです。ニューヨーク観光中もホカロン活躍場がないほど心地よい気候でした。
 今回の旅では、リバーサイドのカフェでマンハッタンの夜景を眺めながら、これからの夢に想いを馳せたり、美容室を視察するなど、とても有意義な時間を過ごしました。帰国前夜には、大好物のオマール海老を手に入れて、ニューヨーク最後の晩餐を楽しんでいたのですが、そこへ日本から一通のメールが届きました。いつも私を気にかけてくれる美容関係の後輩からでした。
「ニューヨークに特別大雪警報出てますよ! 帰ってこれるんですか〜?」と…。

すぐに外の様子を見てみましたが、雨さえ降っていません。念のためインターネットで天気予報と飛行機の運行情報をチェックしてみると、確かに帰国日は雪となってはいますが、いま降ってないから問題ないだろうと、オマール海老を堪能して就寝しました。
 翌朝、窓の外を見ると綺麗な粉雪が舞っていました。「これなら大丈夫」と、のんびりと荷物整理した後、再び外を確認してみると雪の粒が大きくなっている! 「この感じはマズいかも…」と思って眺めているうちに辺り一面が雪景色に…。しかし、飛行機の運行情報をチェックしても定刻出発、問題はなさそうです。
 一応早めにタクシーを呼んで、空港へ。しかし、徐々に道路は渋滞となり1時間半たっても全く空港にたどり着く気配はありません。すると運転手が、「ラジオで空港がクローズしたと言ってるぞ。ここで降りた方がいい」と話しかけてきました。「えっ?!」、言われたことは理解出来たものの、どうして良いのか、何て答えてよいのかややパニックになってしまいました。
 「スマホがあるじゃないか!」、そう思ったもののネットには繋がらず…。すぐに、滞在でお世話になった方に連絡を取って、航空会社へ電話してみることにしました。日系だったこともあってスムーズに対応していただき、しかも、空港はクローズしてないというのです。すぐに運転手と話をしてもらい何とか空港まで辿り着きました。その際、タクシー代を倍額請求されましたが、予約の時に確認してもらっていた料金だけ払って立ち去りました。
 遅れはありましたが、無事に離陸。機内はガラガラで、またまた三席独り占めでぐっすり眠れました。日本に着いたのはちょうど23時。航空会社が手配してくれたシャトルバスで品川方面に向かい、そこからタクシーで家路に着きました。
 滞在中暖かかったのは、この大雪に前触れだったのでしょうか。後で考えると、この旅の帰路は不安だらけで、「あのタクシーに路上で下ろされ凍死したんじゃないか」と、夢にまで見そうでした。日系の航空会社に対応してもらえて本当にラッキーでした。これから旅をする時には、絶対に日系にしか乗らないと心に決めました。
 残念ながら、「極寒のニューヨーク」を体験することは出来ませんでしたが、この冬はすでに大雪が降ったとのニュース。現地の方々は大変な思いをされていらっしゃるようですが、私はニューヨークへの想いが膨らみ、すぐにでも飛んで行きたい気分です(笑)。

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